パーソナルカラー・デザイン
で、パーソナルデザインって何よ、という話。
こういったことでアマチュアが講釈を垂れることはわりと危険と思われるので、ご興味のある方は是非Google検索いただきたい。
以下は調べるのが面倒だが本ブログの内容は理解したいという奇特な方と、調べた結果、アタシ受けてみようかしら!と思い立たれた方の参考にお送りする、各診断を受診した私の素人としての見解である。
パーソナルカラーは、生まれ持った肌や髪や目の色素と一番調和する色で、色調のグループごとにだいたい春・夏・秋・冬タイプの4種類(あるいはそれ以上)に分けられる。
本人の好みなどは影響しない。
たかが色と思うなかれ、顔色・肌のアラの有無・目の際立ち具合・毛髪の豊かさ・顔の痩せ具合・顔から感じられる知性の具合まで、全体的にそこはかとない影響力を発揮し、印象を大きく左右する。
(年を取ってアラが増える程影響が顕著になるので、若い人はあまり不自由を感じなかったりするらしい。私は10代にして、その影響力に驚愕した。外見に不自由している方には、年齢問わずおすすめである)
化粧品などは、下手に色を外したものを塗るくらいなら、塗らない方がまだましに思えたりする。
パーソナルカラーは、自然光の当たる室内でドレープという布を当てて、色ごとの顔映りをプロが診断する。
診断を受けずとも日頃の経験値からだいたい見当がついたりする場合もあるが、間違って決めつけると痛い目を見るので注意がいる。
私は、自分のカラータイプはわかりやすく予想通りだったけれど、連れ合いについては長期間考え過ぎて逆に迷宮入りした。
蓋を開けてみたらなんのことはなく、私と同じタイプだったのだけれど。
目も肌も髪も全然私のものと似ていなかったので、思い込みは禁物と痛感した。
一方パーソナルデザインは、その人の外見や物腰、雰囲気などをトータルで見て、一番個性が活きるデザインの方向性を割り出す考え方。
やはり顔立ちの影響が大きいように思う。
ざっくり考えて、曲線が似合うか直線が似合うか、大ぶりが似合うか小ぶりが似合うか、真面目が似合うか不真面目が似合うか、でおおよその方向が見えてくる気がする。
色々な分け方があるようだが、私が受けたのは
・ファッショナブル
・ナチュラル
・グレース
・フェミニン
・ロマンス
・キュートorハイスタイル
(ボーイッシュ・ガーリッシュ・アバンギャルド)
という分類のもの。
垢抜け感を出したり、様々なシチュエーションで、その人にとって過不足のないおしゃれをするのに役立つ。
仮に一見オーソドックスな服でも、さり気ないディテールでそれぞれのタイプに寄せて調整するというような応用が利く。
こちらは自分も連れ合いも読み通りのタイプであった。
(そこから自力でうまいことスタイリングできればプロの手は必要ないのだけれど、ファッションリテラシーが低い場合、付け焼き刃知識だけではなかなか難しいのである)
デザイン診断も精度の高いものは個別にもっと詳しいアドバイスをもらえると思うが、大まかにはファッションのテイストや、装飾のディテールのアドバイスのようである。
一方骨格診断というものもあり、こちらは服そのものの形状や質感と、その人の骨格から来る体型とのマッチングに特化したもののようである。
スタイルをよく見せるためにはこちらの方が無駄がないかもしれないが、分け方が3種類なので、タイプごとにお勧めされる定番のものがデザイン的にしっくり来ない場合、かえって戸惑う可能性がある。
いずれの場合も、センスのあるコンサルタントの方が個々人の特徴を細やかに見てくださるような診断であれば、異なる分析のプロセスを経ても、最終的には限りなく近い結論に至るのではないかという気はしている。
残念なパターンは、タイプに当てはめられた後のせつめが若干マニュアル的で、違和感を感じる点を伝えると「そんなはずはありません!」と一蹴される場合である。
万が一そういった場合は、自分の感覚を信じるのが正しいと思う。
贅沢を言うならば、デザインタイプど割り出されたものの中から、骨格タイプにあったものを選ぶのが間違いがない気がする。
他にもパーソナルカラーをデザインに反映する考え方もあるようで、ブルーベース(夏・冬)は縦ラインと直線、イエローベース(春・秋)は横ラインと曲線、という風に教わったこともある。
(春は可愛く!とか、冬はシャープに!というように、色とデザインを完全にセットで考える流派もあるようだ)
確かにフォーマル服にブルーベースが多く、カジュアル服にイエローベースが多いことからも窺われるように、その色にもっとも適したデザインというのはやはりあるように思う。
カラータイプによって得意な質感も違うので、例えば春のフェミニンと夏のフェミニンでは、ベストなデザインがやや違うということはあるような気がする。
あと、個人的に重要だと思うのは配色である。
紫に合わせるなら断然ピンクや青!という人と、黄色や黄緑!という人がいる。
補色の組み合わせで色相のコントラストをつけた方が冴えるのか、グラデーションに近い馴染みの良い配色でまとめた方が上品なのかを分けるのは、恐らくデザインタイプによるところが大きいように思う。
服のディテールに頼らずとも多少雰囲気をコントロールできるので、特に補色派の人には便利ではないかと思う。
恐らくおしゃれな人々はこれらを自然にやってのけるのだが、これは、なかなかそうはいかなかった私の苦悩と傷跡の歴史である。
あるいは、分類や体系化が好きな、私の趣味と道楽の歴史である。
実は診断は何軒か受けていて、正直普通に考えたらかなり無駄なことをしている。
さすがに気が済んだのでもう受けないけれど、しかし『似合う/似合わない』というのは、人類が生き続ける限り切っても切り離せない問題のはずだ。
それに応えうる、自分なりに納得のいくメソッドを持てたことは、それなりの財産だよね☆
と自分を励ましつつ、この長文を終わる。